今年も残りあと2ヶ月となりました。少しずつ風が冷たくなり、秋らしく
なってきましたね。皆さんは、11月に全国各地の神社で『新嘗祭』と呼ばれ
る祭儀があることをご存知ですか?
『新嘗祭』とは、日本最古の歴史書である古事記にも記されており、宮中
でも重要な古い歴史を持つ祭儀です。その年の収穫に感謝して新殻を神様に
供え、来年の豊穣を願う行事です。1873年に祝日となり戦後になってからは、
稲作だけではなく世の中を形作るすべての勤労に感謝しようという思いから、
『勤労感謝の日』と名前が変わり、現在まで続いています。『勤労感謝の日』
は現代の国民の休日の中で、もっとも長い伝統を持つ祝日のひとつといえま
す。
『新嘗祭』は、本来は宮中で行われ、天皇陛下が神々にその年の新米をす
すめ、めぐみに感謝し、一緒にお召し上がりになるそうです。昔は、稲刈り、
天日干し、脱穀などを人の手でやっていたため、稲刈りから俵に米を入れ終
わるまで2ヶ月はかかっていました。そのため、新米が食べられるのはちょ
うど『新嘗祭』のころだったようです。そのため、新嘗祭の日までは新米を
食べてはいけない、神様に初穂を捧げるより前に、人が食べるのはおそれ多
いという考えがあったようです。
11月23日には、改めて食への感謝の気持ちをもって過ごしてみてはいかが
でしょうか。
作業療法士M
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