3月になりましたね。「1月はいぬ。2月は逃げる。3月は去る。」と
言いますが、早いもので2019年が始まってもう3ヶ月目となります。
新しい年は1月から始まっていますが、日本では、学校でも会社でも
4月始まり3月終わりという意識があり、3月といえば年度末、「卒業」
の時期ですね。
学生の頃は卒業の時期が何年目とはっきりしていたので卒業するこ
と・自分の周りにいる人とのお別れが来ることに、今よりも前もって
心の準備をしやすかったように思います。学生ではなくなってからの
方が、病気・転勤・退職などで、普段身近に接していた人と突然にお
別れすることが増え、「別れ」への心の準備ができずに戸惑うことが
増えました。もう身近には会えなくなることがわかってから、もっと
普段から色んな話をしておけば良かった・楽しい時間を過ごしておけ
ば良かったなどと後悔するのですが、別れは突然に訪れ、時はすでに
遅しです。
今まで別れに関することばを目や耳にした中で、「どんなに好きで
も最後は別れるんです。どちらかが先に死にます。人に逢うというこ
とは必ず別れるということです。別れる為に逢うんです。だから逢っ
た人が大切なのです。」という、小説家で尼僧である瀬戸内寂聴さん
のことばが、とても心に残っています。
普段、一緒に過ごしている家族・友人・勤務先の人々など、一緒に
時間を過ごすことが当たり前すぎて、別れを想像することは少ないの
ではないでしょうか。
この「卒業」の季節、寂しく悲しいですが、いつかは別れが来るこ
とを意識することで、身近な人と一緒にすごす「今」を大切に過ごし
たいと思う今日この頃です。
臨床心理士K
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