さて今年の母の日は5月14日です。日頃のお母様の苦労を労
り、感謝を表しましたでしょうか。今回は母の日についてご説
明させていただきます。
日本やアメリカでは5月の第2日曜日に祝いますが、例えばス
ペインでは5月第1日曜日、北欧スウェーデンでは5月最後の日
曜日がそれにあたります。
アメリカでは南北戦争終結直後の1870年、女性参政権運動家
ジュリア・ウォード・ハウが、夫や子どもを戦場に送るのを今
後絶対に拒否しようと立ち上がり「母の日宣言」
(Mother's Day Proclamation)を発しました。ハウの「母の
日」は、南北戦争中にウェストバージニア州で、「母の仕事の
日」(Mother's Work Days)と称して、敵味方問わず負傷兵の
衛生状態を改善するために地域の女性を結束させたアン・シャー
ビスの活動にヒントを得たものでしたが、結局普及はしません
でした。
ジャービスの死後2年経った1907年5月12日、その娘のアンナ
は、亡き母親を偲び、母が日曜学校の教師をしていた教会で記
念会をもち、白いカーネーションを贈り、これが日本やアメリ
カでの母の日の起源となっております。
アンナの母への想いに感動した人々は、母をおぼえる日の大
切さを認識し、1908年5月10日に同教会に470人の生徒と母親達
が集まり最初の「母の日」を祝いました。アンナは参加者全員
に、母親が好きであった白いカーネーションを手渡し、このこ
とから、白いカーネーションが母の日のシンボルとなりました。
アンナ・ジャービスは友人たちに「母の日」を作って国中で祝
うことを提案し、1914年に「母の日」はアメリカの記念日にな
り、5月の第2日曜日と定められました。
日本では1913年に青山学院で、母の日礼拝が行われました。
アンナ・ジャービスから青山学院にメッセージが届き、当時青
山学院にいた女性宣教師たちの熱心な働きかけで、日本で「母
の日」が定着していくきっかけとなりました。
大日本連合婦人会が1931年に結成され、その際、同組織は皇
后(香淳皇后)の誕生日である3月6日を「母の日」としたが、
普及しませんでした。
1937年5月8日に、第1回「森永母の日大会」(森永母を讃へ
る会主催、母の日中央委員会協賛)が豊島園で開催されました。
その後1949年頃からアメリカに倣って5月の第2日曜日に行われ
るようになりました。
母の日には、カーネーションなどを贈るのが一般的になりま
した。
なお、あまり知られていませんが、5月5日のこどもの日は、
国民の祝日に関する法律第2条によると「こどもの人格を重ん
じ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝すること」が
趣旨となっていますが、皆様ご存知でしょうか。
今回は母の日についてご説明させて頂きました。これを読
まれて、お母様に日頃の感謝をしていない方。今年は歴史を
理解したうえで、カーネーションを送ってみるのはいかがで
しょうか。
精神保健福祉士M
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