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神経科浜松病院ホームページ

やさしいこころ

 現代では年齢、男女を問わず、子供からお年寄りまでストレスにつかり、心が疲れ、人に話してもよくわかってもらえないいらだちや悩みがあるのではないでしょうか。  周りからは理解してもらえない職場のストレスや不適応など一人で悩みながらも糸口が見つからないことがままあります。かつてのように人と人の関係の中でストレスが癒された時代と異なり、希薄な人間関係とゆとりのない高度の生産性を求められる現代ではわずかの不調が知らず知らずのうちに長期化し疾病へと導かれる可能性があります。
 このように現代の増加し続けているストレスは、弱りつつある人と人の関係のなかの癒しの機構では対処しきれなくなってきています。今日的現象として、ゆううつな気分や、意欲の低下、いらいらした気分や、不安など誰にいつ起こっても不思議ではありません。あるいは漠然とした身体的不調や検査では異常を見つけられない身体的な症状などに悩まされる方も多く見られます。  そしてまた、現代的特性として古典的な精神疾患も軽症化しているといわれます。かつて入院が必要と考えらえれていた人達が通院加療しています。なおかつ、入院期間も短くなっています。  加えて脳の時代と言われる現代、脳の仕組み、機能に関する基礎研究、医学研究はめまぐるしく進歩し続けています。そして、従来は対人関係や発達過程の問題と考えられていた症状が脳内の制御機構の不均衡によるものであり、薬物療法が有効であることが確認されるに至っています。
 我々の病院には古い歴史があります。大正12年設立の当院はこの地域の精神医療の中核を担ってきた自負があります。移り変わる時代の中で、いらいらする、寝付かれない、朝早く眼が覚めてしまうなど現代ならではの症状に対応し、脳科学の進歩とともに歩む医療の実践を目標としてます。  そしてまた医療と福祉を切り離して考えることもできません。経済的な問題もさることながら、職場の問題、隣近所の問題をはじめとした世の中には沢山の暮らしにくさがあります。一度に解決できるとは言いませんが少しでも自分たちにとって過ごしやすくする方法を一緒に考えたいと思います。
 誰もが気軽に尋ねることのできる精神科医療機関でありたいと思います。誰もがもつ心の中の治癒力に働きかけるやさしいこころをもって皆様と接したいと思います。
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